結婚できない男 第１話

結婚できない男　第１話

『一人が好きで悪いか！！』

とあるマンションのキッチン。男の手がステーキを焼いている。
スパイスの使い方や肉のフランベ。
決して器用ではないが、ある種の美意識を感じさせる一連の動作。
男は建築家・桑野信介(阿部寛)。

おいしそうなステーキ肉に塩コショウをし、包丁で肉を叩き、
微笑みながら、電気調理器に乗せたフライパンで
ガーリックスライスと一緒に、ジュっと肉を焼く。

綺麗に整頓された部屋で、その肉を味わい
シャンパンを傾ける。

自分の時間の過ごし方に満足でいっぱいのあの微笑み。
この人は、結婚出来ないというよりは、
結婚しない男！？

出来上がった料理を一口ずつ満足げに味わっていると携帯電話が鳴った。
信介の事務所の助手・英治(塚本高史)が、今夜のパーティーを忘れている
ことを知らせてきたのだ。
「古代ローマ人のパーティーってのは寝そべって、
　手づかみで食ってたらしいぞ。知ってるか」
と話題を変えようとする信介。
結局、信介はパーティーに顔を出したものの、出席者の女性に
ウンチクを散々語って避けられてしまった。
英治に
「キャラ考え直さないと、孤独になりますよ」と言われた信介は
「一人が好きなんだ、悪いか！」と居直るのだった。

パーティーで出会った女性に、なぜ建築家になったのかと聞かれると
「神の、お告げがありまして。」と答えて女性を固まらせる。
ついウンチクを並べてしまう。
相手の気持ちを読めないのか、
読もうとしないのか。
人と交わることの苦手なオトコ。

アダルトビデオのコーナーに入りたいのに
人目が気になり入れない。
ちょっとカワイイとこもある！？

後日、住宅プロデュース会社の摩耶(高島礼子)は、信介が手がけた
建築途中の家に客を案内するが、ここでも信介の偏屈ぶりが原因で
商談不成立。
摩耶と英治は人当たりの悪い信介に呆れながらも、
一方で信介が手がける家族のぬくもりが感じられるキッチン中心の
家作りを尊敬している。

客が、ライバルの設計の写真を見せ素晴らしいと言ったため、
信介は仕事を断ってしまったのでした。

キッチン中心の家作りがモットーの信介ですが、
「現実にはその家に住んで喜ぶのは、
　暇な時間をもてあましている奥さんだけだけどな。
　旦那は妻と子供と家のローンという
　人生の三大不良債権を背負うハメになる。
　俺たちはそのうちの一つを、
　こうやってまじめにセコセコ作っている訳だ。」
結婚やマイホームに対して、こういう考え方の人なんですね。

彼女が出来れば少しは変わるのでは、と、付き合いを進める英治に、
「パス！私にだって理想はあるのよ。」と磨耶。
一緒に仕事をして８年の磨耶、今のところ信介に対する思いはナシ！？

その夜、信介が食事をしていると、隣の部屋からカップルのイチャつき
声が聞こえてきた。
気分を害した信介は聴いていたクラシックのボリュームを上げて
『してやったり！』の表情を浮かべるが、とたん腹痛に襲われる。

一方、「また！」とカチンと来て壁を見上げたのは隣に住んでいる
ＯＬ・田村みちる(国仲涼子)。
愛犬との癒しの時間を度々邪魔されていたみちるは怒り心頭。
信介の部屋の前に立ちはだかるが、音楽が終わって中からうめき声が
聞こえてきた。
行きがかり上、みちるが救急車で運ばれる信介に付き添うことに。

みちるの勤め先、東京トヨペットってしっかり会社が登場！
愛犬パグの名前はケンちゃん。
同僚に名前の由来を聞かれたみちるは「犬だから・・・」と答えます。

信介の冷蔵庫の中には、納豆、豆腐、青汁、牛乳、栄養剤などが
ぎっしりと綺麗に整頓されて並んでいます。

オーディオにクラッシック音楽のＣＤをセットし、
リクライニングチェアーにふんぞり返り、指揮者のごとく
タクトを振るマネをしながら音楽に浸る信介！
本当に気持ち良さそう！！
その時間を隣のカップル（？）の声に邪魔され、
信介はボリュームアップ＆アップ！

隣に住むみちるは、彼ではなく犬と戯れていたのでした！（笑）
隣の部屋からの大音響に、壁をキック！キック！！
「今日こそは！」と文句を言いに行き、そこで腹痛で倒れていた
信介と出会います。
みちるは叔父からその部屋を借りているらしい。


信介は大学時代の友人・中川(尾美としのり)が副院長を務める
中川病院に運ばれるものの、当の中川は留守。
美人な当直医・早坂夏美（夏川結衣）はぶっきら棒な態度の信介にも
顔色１つ変えずにテキパキと問診を終えると、
「じゃズボンと下着、取って下さい」と一言。
夏美が手に持つ怪しげな金属の物体を目にした信介はおずおずと
「なんか、もう治ったかな・・・」と言い出す。
「私は医者です。恥ずかしがることはないんですよ」と夏美に諭されても、
「そういう意味じゃなくて…。とにかくもう治りました」と診察を拒否。
結局その日は夏美の提案で検査入院することになる。

痛みに冷や汗かいているのに、「もう痛くない！」と言い
病院から逃げ出そうとする信介！！
美人看護師に血圧を測ってもらっても、帰ると言い張る！
結局、検査入院ということで、信介も渋々納得する。
どうやら病気の原因は、食生活！？

翌日、すっかり調子を取り戻した信介は勝手に退院を決め込むと、
病院の外で電話中の夏美に声をかけそびれ、
夏美がお見合いを断ったことを聞いてしまう。
思わず「結婚でお悩みのところ失礼」と声をかけてしまう信介。
ムカッとしながらも医者の顔に戻る夏美。
「もう若くないんですよ」と言う夏美に、
「最近、何かトシを感じることでもあったんですか？」と不敵な笑みを
浮かべた信介は、自分の下腹部を抑えて
「俺の直腸ポリープは用がないと言っています」と言い放ち、
その場を立ち去った。

「私はあなたのポリープに用があると言っているんです！」
「僕のポリープは用がないと言っています！」
夏美と信介の会話、インパクトがあります！（笑）

この病院を選んだのは、妹の夫が勤めているから。
その義弟の役には尾美としのりさん。妹役は三浦理恵子さん。
母親役には、草笛光子さん！
草笛さん演じる育代は、
「あなたはどうでもいいんだけど、
　あなたに死なれたら孫の顔が見れなくなる！」と心配する。
娘の子供だと、やっぱり遠慮があるらしい。

信介が世話になったとみちるの家にお礼に行った英治は、
彼女がいるにも関わらず、みちるのことが気になるようです。

ライバル・金田が女性と一緒にいるところを見かけた信介、
英治に頼まれ二人の写真を取ろうとすると、バレてしまい、
金田の車、2000GTを撮ろうとしたフリをしてごまかす。

パチンコを楽しんだあと、まんが喫茶で時間を過ごす夏美は、
信介に付き添ってきていたみちると偶然会う。
「デート？」と夏美。
「お一人ですか？」とみちる。
「最近の若い人って、デートなのに黙ったまま並んで漫画読むのね。」
「映画見ても同じじゃないですか。」
軽くバトル！？
ちなみに、夏美の選んだ漫画はブラックジャック！
「頭いいんだろうけどさ、一人で漫画喫茶って、なんか寂しくない！？」
みちるが恋人に話す会話を聞いてしまいました。

一方、磨耶は人が全く嫌いというわけではない信介を分析。
「どんな子供時代だったのか、
　どういう人生を経てこういうキャラクターが出来上がったのか、
　何かトラウマでもあるのか！？
　いい家を作るくせに、どうして他人に興味を持とうとしないのか。」
「ミカン箱を作るのにミカンを好きになる必要はないだろう。」
信介の過去、気になります！

数日後の夜、中川とバーで落ち合った信介はふと、
今日が自分の40歳の誕生日だと思い出す。

中川と別れて部屋で1人、コンビニで買ったバースデイケーキを
食べながら仕事していると、みちるの様子がおかしいと
同僚・千鶴(ＳＨＨＥＩＬＡ)がやって来た。
信介は「何で俺が…」と言いながら、ベランダ伝いに様子を見に行くと、
部屋の中で倒れているみちるを発見。
そばにはワインの空瓶が転がっている。

命がけでベランダ伝いに隣の部屋へ向う信介。
みちるは飲みすぎて倒れていたのでした。
そこでケンちゃん＝犬と知ることに。
玄関を閉めてきてしまった信介は、またベランダから帰るハメに。
「ここ犬飼っていいんだっけ・・・。」
そう呟きながら部屋に足をかけると、またみちるが倒れてしまう。

今度は信介がみちるに付き添って救急車に乗り込むことになった。
搬送先は中川病院。
点滴を受けながら、当直医の夏美に今夜のヤケ酒の理由を話した
みちるは、自分の恋愛遍歴を車の運転に例えて
「私、免許がないのに路上に出ちゃったような気がします」。
夏美も「長いこと、車庫に入ったままかも・・・」とポツリ。

犬の名前は、前の彼の名前でしたか。
それで今の彼はヤキモチを妬き、それが原因で別れてしまい、
みちるは自棄酒を飲んだのでした。
みちると夏美、友情が芽生えそう。

保険証のコピーから今夜が信介の誕生日だと知った夏美とみちる。
夏美が病院にケーキを食べに来ませんか？と電話をかけると、
信介に再び腹痛が襲った。
診察室に運び込まれても尚、診察を拒絶する信介。
夏美は毅然とした態度で信介のズボンを下げると、
「少しは素直になっても損はしません」と優しく諭す。
時間は夜の11：55分。
「お誕生日おめでとうございます」。
夏美の言葉と同時に怪しげな器具が信介のお尻に近づいていった。
※あらすじは公式ＨＰより引用しました。

公式ＨＰのあらすじが素晴らしいので、
この作品では感想で追っていきたいと思います。

おもむろにズボンを脱がされてしまった信介はたまらずに叫びます。
「ちょっと待てよ！」
「いい加減にしなさい。
　カッコばかりつけずに意地ばっかり張らずに、
　少しは素直になっても、損はしません。
　お誕生日おめでとうございます。」

その言葉に？それとも自分の置かれた状況に？
涙する信介・・・。あの涙の意味は！？

信介の40歳のお誕生日。

「信介。お誕生日おめでとう。
　もう40になっちゃったのね。
　しょうがないわね。
　母さんは今、友達と箱根に来てます。
　悔しかったら、あんたも一緒に来る相手を見つけることね。
　それじゃあ。」
母から留守電に残されたメッセージ。
鼻歌を歌いながらパソコンに向い食べるコンビニのケーキ。

その後、ひと騒動あり、病院に付き添うことになった信介は、
その帰り、橋の上から川をじっと見つめていました。
川に映る自分の姿・・・。
その背中、横顔が寂しそうで・・・。
セリフは何もなかったのに、切なくなりました。

「お誕生日なんでしょう？」
夏美にケーキを食べに来ないと誘われた信介は、
その日が誕生日だと初めて気づいたようなフリをしてしまう。

「どうしてそんなにいつもトゲトゲしているんですか？」
「あなたもね、もう少しかわいい性格だったら結婚出来ますよ！」
「あなたには言われたくありません！」
「私はね、結婚出来ないんじゃなくて、
　結婚しないんです。」
「あーそうですかー。なんか空しい会話！」
「そうですね。」
「それじゃあ！」

その後、信介は再び腹痛に襲われ、病院に運ばれることに。

冒頭のシーンを見て、信介は結婚しない道を選んだ人間なのだと
思いましたが、そうではないようですね。
やっぱりあの涙は、寂しかったのかなぁ・・・。
それとも、彼が大切にしているプライドが傷つけられたからなのか。
お尻丸出しに、びっくりしてしまいました！（汗）

オープニングラストの信介の引きつったような笑顔は、
あれは笑顔の練習！？なんだかかわいいです。

楽しいドラマになりそうです。
あらすじは公式ＨＰに頼りますが、レビュー決定です。

※しばらく日曜以外休みがなく、新クール始まったばかりなのに
お返事こまめに返せないかもしれません！！（汗）