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結婚できない男 第5話

塚本高史 2007. 11. 21. 00:29

結婚できない男 第5話

『家に人を入れないで悪いか!!』

リビングを掃除している信介(阿部寛)。
書類整理、ゴミの分別も手際よくこなし、信介はチリ1つない部屋に
満足げな様子。信介にとってはこれが当たり前の光景。

信介の設計に大満足し、感謝する依頼主の夫婦。
「桑野さんって独身でいらっしゃるのに、
 主婦の気持ちがよくおわかりなんですね!」
「いつも一人で、掃除とか洗濯とか、苦労しているんじゃないですか?」
「失礼よ。やってくださる女性がいらっしゃるのよ。」
依頼主の夫婦の会話に、
「いやそんなものはおりません。
 家のことは全部一人でやっておりますが、
 何の苦労もありません。」
そうきっぱり答える信介。

ある日、夏美(夏川結衣)が看護士たちに
「家事ってすごい面倒。
 なんとかならないかな~。
 仕事しているとさ、洗濯物とかどんどんたまっていくのよねー。
 見ないふりして何とかやり過ごしてるけど。
 あーあ、私もヨメが欲しい!」とボヤいていると、
「ちょっと頭痛がしまして・・・」と信介がやってきた。
「お薬は飲まれましたか?」夏美が聞く。
「いえ。」
「この前お渡しした鎮痛剤、まだ残っていますよね。
 いつもの軽い頭痛なら、しばらく様子を見るとか、
 少し休むとかして、
 それでも治らない場合に病院に来ていただけません?
 あなたみたいな人がいるせいで、医者が忙しすぎるんです。」
「洗濯物そんなにたまっているんですか?」
「そういう話じゃなくて。」
「家事ができないことを患者のせいにしていいのかなー。」
「・・・少し訂正しますと、出来ないって言っているんじゃないんです。
 忙しくて、つい、おろそかになるって言っているんです。」
「僕はね、仕事がどんなに忙しくても、
 家の中が散らかっていると、もうどうしても我慢出来ない
 タチなんですよ。
 決められたものは、決められた場所にあって、
 清潔、かつ機能的。
 そういう状態を、いつも保つようにしています。」
「さぞかし綺麗なお部屋なんでしょうね!」
「ええ。
 残念ながらお見せできません。
 他人を家に入れない主義なものですから。」
「見たいなんて誰も言っていません!」笑顔できっぱり言う夏美。
「ま、とにかく、家事が出来ないなんて言っている人は、
 結局は、嫌いなんですね、家事が。」
「・・・そうですよ!嫌いですよ、家事なんて。
 それであなたに迷惑かけましたか?」
「家事が嫌いか・・・。クスッ。
 結婚する上でハンデだろうな。」
「余計なお世話です!
 あ・・なんか頭が痛くなってきた。」
「大丈夫ですか?」
夏美が信介を睨みつける。

夏美はマンガ喫茶で一緒になったみちる(国仲涼子)に信介のことを
愚痴り始める。
「愚痴なら聞きますから、飲みに行きましょう!
 そうだ。英治君も誘って、桑野さんをこき下ろす会しません?」
「やろっか!」

「うわ、やりて~!」
みちるからの誘いに即答する英治(塚本高史)だったが、新しい仕事の
打ち合わせ中で無理。
「今度絶対呼んでよ。こき下ろすから!」
その背後で、「こけら落としか?」と信介の声。
「うわ、いた!!」焦る英治。

摩耶(高島礼子)が持ってきた新しい仕事の依頼は、
三階建て完全二世帯住宅。
最初に担当していた設計士が、海外の仕事が終わらずに、
信介のところに回ってきたのだ。
「あまり物が俺のところに回ってきたというわけか・・・。」
ムッとする信介。
「でも9月あたまに着工となると、
 時間的には相当厳しいですよ。」と英治。
「逆算すると、今週中には設計の大枠を固めなければ
 ならないってことか。」
「スケジュール的には難しいですよ。
 今やってる仕事も丁度山場ですし。」躊躇する英治。
摩耶が断ろうかと打診すると、
「やるよ!やりゃいいんだろ。
 あいつには絶対に想像もつかないようなすごい物作ってやるから!」
 それで、売り上げアップで、給料もアップだぞ。」
「やりますか!」英治もやる気になる。

結局新しい依頼も引き受けて、仕事に追われる日が何日か続いた夜。

家で仕事をする信介。
「疲れたなー。
 飯食うの忘れてた!」
冷蔵庫を開けるが何もない。
引き出しから素麺とスパゲッティーを手に取り、素麺を選ぶ。
「時間もないし素麺で済ますか。」

手際よく素麺を茹でながら、冷蔵庫からネギを取り出したときに、
生姜がないことに気づいた。
「生姜なしじゃ素麺は食えんだろう・・・。」

橋の欄干をポンポン叩きながら、小走りで生姜を買いに行く信介。

スーパーでチューブの生姜を手に取り、しばらく考えたあと、
野菜売り場で生姜を選び、ニコッ!

家に戻った信介は、手早く生姜を降ろしながら、ふと気づく。
「こんな時間あったっけ・・・。」

事務所。
翌朝までに英治に渡さないといけない仕事を、信介は家でやることに。
「お前も家でやっていいぞ。」信介が英治に言う。
「あ、俺、家に仕事持ち込まない主義なんで。 
 家はやっぱり、彼女と過ごす場所でしょう。」
「俺はな、他人を家に持ち込まない主義なんだ。」
「主義はいいけどそれじゃ結婚どころか恋人も出来ませんよ。」
「戸締りして帰れよ。」信介が事務所を出ていく。

コンビニで牛乳と靴下を買う信介は疲れた様子で栄養ドリンクにも
手を伸ばす。

栄養ドリンクを飲みながら、いつものレンタルビデオショップに入店。
DVD『CUTMAN2』を見つけると、
「あ!!出てる!!」と手に取るが、
「そんな時間ないか・・・。」と元の場所へ。
空になったボトルをレジに置き、店を出ていく。

帰宅途中の夏美は、背後から聞こえてくる足音に気づき、不安そう。
思い切って立ち止まり、振り返ってみると、それは信介だった。
「なんだ、桑野さん!」ほっとする夏美。
「どこ行くんですか?」
「みちるちゃんのとこです。
 なんで声掛けないんですか?
 怖いじゃないですか!」
「話しかけて、話題がなかったら、
 嫌でしょ。」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「ほら!」と信介。
「呆れて物が言えないだけです。」
「女同士で、食事ですか?」
「最近仕事が忙しくて、ろくな物食べてないって言ったら、
 何かご馳走するって誘ってくれたんです。」
「男いないのか、あの子は。」
「女同士でも楽しいんです!」
「食後に卒業アルバムでも見たりするんですか?」
「いいでしょう、見たって!」
また、気まずい雰囲気になってしまった・・・。

信介は夏美の後姿に気づき、声を掛けようかどうか迷ったんですよね。
そんなところはかわいいです。


グラスに注いだ牛乳を飲み干す信介。
「よし、やるか!!」
机に座り、書類を取り出そうとすると、目に飛び込んできたのは
今牛乳を飲んだグラス。
「・・・・・・」

次の瞬間、グラスを丁寧に洗っている信介がいた。

グラスを洗い終えた信介が、鼻歌を歌いながら仕事に戻ろうとすると、
今度はちょっとした台所の汚れが目に入る。
「・・・・・」

その頃、隣の部屋では夏美がみちるの作った豚肉とルッコラのリゾットに
舌鼓。
「いいなー。
 家に帰ってくると部屋が明るくて、
 誰かが料理作ってくれてて・・・。」と夏美。
「私も想像しちゃう~!
 エプロンつけてお料理してたら、
 旦那様が仕事から帰ってきて。
 お帰り。お風呂にする?それともご飯?
 なんて・・・。」
妄想に浸る2人。
「ダメダメ!!また、嫁欲しいモードが入ってきた!!」
「私も!
 想像している暇があったら、男探さないと!!」
「みちるさんって結構いい奥さんになりそう!」
「でしょう!?私もそう思うんです。
 でもなかなかそれをアピールするチャンスがなくて。
 夏美さんは、収入はあるんだし、
 専業主婦をやってくれる男の人と結婚した方が
 いいんじゃないですか?」
「ん?そういう選択肢もあったか!」
「桑野さんって、家事ちゃんとやっていそうですよね。」
「うちの部屋は、いつもピカピカだ、
 みたいなこと言ってた!」
「へ~!どんな部屋だろう!」
「他人は入れない主義みたいよ。」
「うわ!
 なんかすごい秘密があったりして!
 見たくないですか?」
「私はいい!」

その頃信介は、キッチンの大掃除を始めていた。
流しの部分も調理場の部分も、泡だらけ!!
無心になってタイルを擦る。

そこへ、英治から、図面を送って欲しいと電話が入る。
明日の朝までに間に合いそうか聞かれた信介は、
泡だらけの台所を見つめ・・・
「当然だろ。すぐ送るよ。
 あ、ちなみにそこ、夜10時過ぎると、霊が出るから。
 気をつけろよ。」
そう脅かす。
心配されたことが気に食わなかったようだ。

この後信介、泡と格闘!!

掃除を終えた信介は、パソコンに向うもののどこか集中出来ない。
「BGM欲しいな。」
『アヴェ・マリア』を流してみるも、
「・・・違うな。」
床にCDを並べて選びまくっていると、今度は携帯が鳴る。
夏美からだ。
「晩御飯食べました?
 みちるちゃんと食事してたんですけど、
 結構余っちゃったんですよね。
 良かったらいりません?」
「残飯処理ですか。」
「解釈はお任せします。」
「ま・・・」信介のおなかがグーっと鳴る。
「どうしてもとおっしゃるなら、貰いに行きます。」
「一人じゃ持てないんで、私たち持っていきますよ。」
「こちらから行きます。」
「どうしてそんなに人を家に入れたくないんですか?」
「よく聞きましたね。
 家の中ぐらい人間関係から解放されたいからですよ。」
「そんな人間関係あるんですか!」
「人には、それぞれ聖域というものが必要なんです。」
「じゃあいいですよ。
 聖域から出て、こっちまで来てください。」
「・・・あ、思い出した。
 そうだ。帰りに寿司買って来たんだ。食べなきゃ。」
「じゃ、いいんですね。
 私これから、みちるちゃんの卒業アルバム見せてもらって、
 今夜お泊りです!」弾んだ声で伝える夏美。
「そうですか。じゃあ、おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」

「やっぱり見るのか・・・。」
そう呟きながら冷蔵庫を開ける信介。
夕食の材料となりそうなものはない。
引き出しを開け、買い足した素麺を手に取り、
「素麺・・・」と呟く。

みちるの卒業アルバムを見ながら、みちるに肩を揉んでもらい
疲れた体を癒やす夏美。

素麺をすすりながらパソコンに向い、
「疲れたな・・・。」と呟く信介。

翌朝、仕事に出かけていこうとする信介は、
台所に置かれた汚れた食器と目が合ってしまう。
「・・・・・」
どうしても見て見ぬふりが出来ない信介は、
結局それを綺麗に洗い、フラフラしながら事務所に向う。

1つの工程が終わったものの、息つく暇もなく次の仕事に取り掛かる
信介。
様子を見に来た摩耶は、忙しすぎる信介を心配し、
ピンチヒッターを頼むか打診する。
「嫌だよ。今更なんだよ。
 やるって言ったらやるんだよ
 余計なことすんなよ。」

摩耶が心配しながら帰っていく。

忙しい中、つい、金田(高知東生)のホームページをチェックすると、
2006-8-3、また更新していた。
だが、WORKSのページは全然更新されていない。
「ほら!やっぱりこいつ、全然仕事していないね。
 親の金食いつぶして、遊んでいるだけだな。 
 そんなのよりさ、こうやって忙しく仕事している方がいいだろ。」
信介は嬉しそうにそう言いながら、英治に銀行に家賃の振込みに
行くよう頼む。英治も仕事をいっぱい抱えており、断られると、
仕方なく自分で向おうとする。
その時、大きな物音が。
信介が倒れてしまったのだ。

信介が目を覚ますと病室には英治の他、中川(尾美としのり)や
圭子(三浦理恵子)たちも心配して来ていた。
診察の結果、過労による一過性の不整脈。
「2、3日は安静にするように」と言う中川に、
「仕事再開しないと」と起き上がろうとする信介。
しかし英治は摩耶に事情を話して、他の建築家にピンチヒッターを
頼んでしまっていた。
それを知った信介は英治に「何やってるんだ!」と怒鳴ってしまう。
「桑野さんいつもそうですよ。
 人の気持ちなんか考えないで自分の都合ばっかり!」
「そんなに俺が気に食わないんだったらな、
 いることないだろ!
 出てけ。」
「わかりましたよ。出ていきますよ!」

病室を出ていく英治を、布団にもぐりこみながら薄目を開けて
見送る信介。
中川も圭子も、英治がクビにされたと勘違いしていないかと心配するが、
信介は「ほっとけ!」と言い布団にもぐりこむ。

「まったくもう!
 ・・・あれ・・・
 今のって、クビってこと!?
 ・・・・・
 いいやもう、知るか!」

夏美が信介の病室にやって来た。
そこへ、圭子もやって来る。
「こういう時は、さすがのお兄ちゃんも
 やっぱり結婚したいって思うんじゃないの?」
「全く。」
「家事とか料理してくれる人がいれば、
 仕事に集中できていいじゃないですか。」と夏美。
「家事をさせるなら、家政婦を雇えば済む話だ。」
「結婚と、家政婦雇うのは違うでしょう?」
「生活を保証して家事をやらせる点で、同じです。」
「愛があるかどうか、この違いは大きいわよ。」と圭子。
「愛情でごまかしているうちはな。」

病室を飛び出した英治は、夜、みちると千鶴(SHEILA)相手に
ヤケ酒を飲む。
「あの男はだいたい自分勝手なんだよ!
 だから何でも自分の都合が通ると思っててさ。
 それに人を自分より下に見るだろ。
 世の中みんな、バカばっかりだと思ってんだよ。
 あと、言うべきこと全然言わないくせに、
 なんか余計なことばっかり言うんだよ!
 そのくせ、仕事だけはちゃんとしてるんだよ。
 作るにはどこに出しても恥ずかしくないし、
 お客さんに喜ばれてるし、
 たまーには、思いやりあったりもするし、
 時々かわいかったりするんだよなー。」
ついつい信介を尊敬している話になってしまい、
「誉めてるよー。
 ちゃんと仲直りしたらー?」
みちるにそう言われ顔をしかめる英治だった。

そこへ、金田がめずらしく一人でやってくる。
「羨ましいよな。
 美女2人と、酒が飲めるなんて。」
金田が声を掛けてくる。
みちる達は、金田がお金持ちそうなのでニッコリ。

夜中、病院内をウロウロしていたところを看護師に見つかってしまった
信介。
「眠れなくって。
 娯楽室とかない?」
「旅館じゃないんですから・・・。」あきれ返る看護師。
「病院ってところは・・・。」
信介はお尻をかきながら病室に戻っていった。

見舞いにやって来た摩耶から、仕事を断ったクライアントの奥さんが、
これまで家事を楽しいと思ったことがなかったから、
信介の作るキッチンを楽しみにしていたと聞かされた。
「キッチンにそこまで期待されてもな・・・。」
などと呟いていた信介だが、看護師の目を盗み、病院を抜け出してしまう。

「俺はな、素麺湯で始めてから生姜がないことに気づいたら、
 どうしても買いに行かなきゃいけないどうしようもないタチなんだ。
 しかも、チューブ入りの生姜じゃダメなんだ!」
タクシーの中から信介が摩耶に電話でそう伝える。

病院を訪ねてきた信介の母・育代(草笛光子)が夏美に言う。
「本当に縛られるのがダメなんですよ、あいつは。
 これまで何度かこういうことがあったんですけど、
 覚えてないわ。」
「うちでも前にあったんです。」と夏美。
「そうなんですか!
 あの子も、結婚すれば、ちょっとはマシになるかとは
 思っているんですけどね。」
「でもあの人、時々ちゃんとしたことも言いますよ。
 昨日も、奥さんに家事をやってもらうために結婚するのは、
 家政婦雇うのと同じだって。」
「偉そうなことを!
 ま、自分が結婚出来ないものだから、
 悔し紛れにそう言っているだけでしょう。
 ほんと、どうしようもない息子ですよ。」
育代のため息交じりの言葉を聞きながら、夏美はベッドの下に
メモリースティックが落ちているのを見つける。

部屋に戻って仕事に取りかかろうとしたものの、肝心のデータが全て
入っているメモリースティックがない。
そこに電話をかけてきた夏美。
信介のマンションへ向かいながら、
「お返しするには条件があります。」
「聞きましょう!」
「これから伺いますから、診察させてください。」
「はぁ!?」
「もう1度心臓の聴診と、血圧を測らせて下さい。
 OKでしたら、仕事することを認めます。」
「認めるって、何様のつもりだ!」
「お医者様です。」
「家に、入るつもりですか?」
「病院まで来ていただいてもいいんですよ。
 時間があれば。」
「ありません!仕事があるんで。」
「じゃあ、私が行くしかないでしょう?」
「・・・・・・」
部屋をウロウロする信介。
「だったら、さっさと来てもらえますか?
 そのメモリがないと仕事が出来ないんです。」
夏美がにっこり微笑む。
「今、下にいます。」
「えぇ!?」

信介が玄関の戸を少しだけ開ける。
「どうも。」と夏美。
「どうも。」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です。」
「いい加減観念したらいかがですか?」
「メモリー持ってきてもらえたでしょうね?」
「持ってますよ。」
夏美がメモリースティックを見せると、信介は一瞬の隙をついて
それを奪い取る。
「あー!!
 ちょっと、開けなさいよー!
 卑怯者ー!!」

「ざまあみろってんだ!」
信介は早速仕事に取り掛かる。

夏美がみちるの部屋でカンカンに怒っていると、信介が病院を抜け出した
ことを知った英治もやって来た。
みちるの部屋から信介に電話をする英治。
「英治君が来れば、さすがにドアを開けるでしょ。
 その隙を突いて、こう、こじ開けて!!」興奮気味の夏美。
「そんなカッカしてる夏美さん、初めてみました。」みちるが驚く。
「当然でしょう!」

その時、隣の部屋から大きな物音が。
みちるの愛犬・KENが、じっと隣の部屋がある壁を見つめている。
「まさか・・・倒れているんじゃ・・・。」

三人はベランダに出てみる。
「前に私が倒れたとき、桑野さんこの外側越えて来たみたいですよ。」
「え、マジ!?
 うわ、無理無理無理!!」下を覗き込んだ英治が答える。
夏美は防犯壁を見つめ・・・。
 
英治が防犯壁を蹴破り、三人は信介の部屋のベランダへ。
すると信介はイスにぐったりしていた。

三人の呼ぶ声と、窓ガラスを叩く音に信介は目を覚ます。
実は眠っていただけだった。
「なんだぁ!?
 何してるんだぁ!!」
信介はベランダにいる三人に驚き、カーテンを締め始める。
だが、防犯壁が壊されていることに気づき、信介は突っかえ棒を
しながら窓を少しだけ開ける。
「あーあ。壊して!」
「さあ、診察させて下さい!」
「しつこい人ですね。」
「仕事ですから。」
「こっちもね、仕事中なんですよ。」
その隙に、KENが勝手に上がりこむ。
床には、信介がこぼしたミルク。
「おい、何してるんだ。人の牛乳勝手に飲んで!」

そういえば信介は、このイスに座り、ミルクをこぼしながら
番組宣伝していますね。(笑)
KENちゃんは壁の向こうからこのミルクに反応していたのかな。(笑)


本を使いながら何とかKENを追い出した信介。
「帰れ。」
「俺・・・仕事手伝います。」と英治。
「今夜はいい。
 明日事務所で、パラス(?)起こしてくれ。」
「はい!!」英治が笑顔で返事する。

そして信介は窓を閉めてしまった。
「まったく・・・油断も好きもあったもんじゃないな。」

次の瞬間、信介は悲鳴を上げる。
なんと、夏美が部屋の中にいた。
逆側の窓から侵入したのだ。

「診察します。
 あなたがプロの建築家なら、私はプロの医者です!
 仕事をさせて下さい。」

夏美の真剣な表情に、信介はとうとう診察を受ける。

血圧測定、胸の聴診。
「少し血圧が高いようですね。
 本当は安静にしてもらいたいんですけど、
 まあ、出したお薬をちゃんと飲むと言う条件で、 
 OKしましょう。
 もう40なんですから、昔みたいにはいかないんですよ。」
夏美をじっと見つめる信介。
「それじゃあ。」
玄関に行きかけた夏美が、ベランダ側へ移動する。
「隣で料理作って、あとで運ぶんで、食べて下さい。」
「どうも。」
「それじゃあ。」
夏美が防犯壁の穴から向こう側へ行くのを見送る信介。

みちるの部屋では、英治、夏美、みちるの三人が楽しそうに料理する。

やっとのことで仕事を完成させた信介。
久々に休養を取って目覚めると夏美とみちるが作った手料理が
冷蔵庫に入っていた。

『仕事が終わったら
 食べてください。
 きんぴらはみちるちゃんが、
 ロールキャベツは
 私が作りました。
 早坂』
というメモに
「何、自己主張してんだ。
 ・・・塩味がきつすぎる。
 しかも、煮込みすぎだ。
 これじゃああの女、結婚出来ないな。」
と笑いながら、モグモグと平らげる信介だった。

※一部公式HPあらすじを引用しました。


床の雑巾がけは、置物のある場所では直角に雑巾異動!
棚の上からテーブルの上までまで丁寧に水拭き。
信介の、徹底した部屋の掃除ぶり。
丁寧にトイレ掃除をしていると便座が降りてきて首にかかっちゃうし。
パソコンのキーボードも丁寧に。
お気に入りのリクライニングチェアーも、もちろん丁寧に。
いらなくなった家の模型も、丁寧に分別してゴミに。
全てを終えた信介、
「フッフッフッフ。」と満足そうに、なぜかイスの背もたれに座り
部屋を見渡しながら微笑みます。
そして指を鳴らして「よしっ!!」
綺麗になった机に頬擦り。
仕事をしようと思ったら、大事な資料を捨ててしまったことに気づき
ゴミ置き場でゴミ袋に顔を突っ込んで探し出す。
「あった!
 分別してて良かった。」

仕事しなくちゃいけないのに、掃除してしまう信介!
勉強しなくちゃいけないのに部屋を片付け始めて止まらなくなったり、
夜中に家を片付け始めちゃったり。
似たような経験したことがある人も多いはず!(笑)

演じている阿部さんの動きがいちいち可笑しくて、
見入ってしまいます。(笑)

仕事も家事も、完璧にこなしていく信介。
他人を家に持ち込まない主義。
一人でいることが苦にならない。いや、むしろその方が楽?
寂しさも、感じない?

でも本当は、信介って人一倍寂しがりやなのかもしれませんね。

疲労で倒れてしまい、女の夏美に
「家事とか料理してくれる人がいれば、
 仕事に集中できていいじゃないですか。」と言っても、
「家事をさせるなら、家政婦を雇えば済む話だ。」
うんうん。女は家事するために結婚するんじゃないものね。(笑)
「愛があるかどうか、この違いは大きいわよ。」と妹に言われ、
「愛情でごまかしているうちはな。」
信介、昔に大きな失恋でもしたんでしょうか。

こんな信介が、結婚したいと思うようになるきっかけって、
何なんでしょうね。

今の信介の生活には、みちるのように、愛する人の為に
料理や掃除をしたい、と言うタイプの女性が合っている。
夏美と信介だと、家に2人男性がいる感じ?
でも、お互い手の空いた方が家事をする、
そんな気持ちでいれば、結婚生活は成り立ちそうですね。
夏美は家事が苦手なようですが、
料理を作って食べてもらう喜びは感じているようでしたし。

夏美と信介の、ストレートな会話。
もっとお互い、話をしたい、一緒にいたいと思うようになる日が
くるのかな。


家とは・・・。
英治は、家に仕事を持ち込まない主義。彼女と過ごす楽しい場所。
信介は、他人を家に持ち込まない主義。一人きりになれる場所。

毎回、信介や他の登場人物の、ある共通のテーマに対する
価値観がきちんと描かれていて、それを軸に話がきちんと
進んでいますよね。
脚本の力を感じさせてくれます。

そして演じる側の力も!
主人公たちが作るちょっとした"間"に、
今この人は何を考えているんだろう、とつい想像を膨らませます。


今回は、裏でやっていた『トリプルキッチン』を見ていたんですが、
そのドラマにも出演していたさくらさん、あちらが終わってから
こちらに登場していましたね。(笑)

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