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結婚できない男 第11話

塚本高史 2007. 11. 21. 00:37

結婚できない男 第11話

『花柄がキライで悪いか!!』

ある日、ゴミ捨ての際、鍵を部屋に置いて外に出てしまった信介。
駐車場もシャッターが下りていて、入れない。
バラの棘と格闘しなが柵を乗り越えようとしていると、
通りがかった警官に呼び止められる。
「ちょっと、何してるんですか?
 降りてきてもらえます?」
仕方なく降りていく信介。
「部屋の中に鍵忘れてきちゃったんですよ。 
 オートロックなもので。」
「ご家族は?」
「いません。」
「身分を証明するものは?」
「ありません。」
「弱りましたねー。」
「なんとか、入れそうなんで。」
「そういうことじゃなくって!」
警官に不審者扱いされる信介。

そこを、愛犬・ケンの散歩を終えたみちるが通りがかる。
「あのー。」声をかけるみちる。
「この方、うちの隣人なんです!」
「本当ですか?」警官に聞かれ、はいと答えるみちる。
KENも一緒にうなずく。
「最近、このあたりに変質者が出没するもんでね・・・。」と警官。

「私が通りがかって良かったですね。」
「普段の行いがいいから、ラッキーだったよ。」
「それだけですか!」
「一応礼は言っておこう。どうも。」
「そういう態度だと、いざっていう時誰も助けてくれませんよ。」
「それじゃあ。」
そう言い部屋に入っていく信介。

「全然知らない人だって言ってやればよかった!!」

摩耶は依頼主からの要望を信介に伝える。
「キッチンとリビングの壁紙をね・・・
 花柄にしてほしいって言うのよ。」
「出たよ・・・。却下!」と信介。
「お客様の要望を簡単に却下出来ないでしょう。
 お金を出しているのはお客様なんだから。」
「このデザインの、どこに花柄入れるんだよ。」
「そのキッチンとリビングの全面的に。」
「断ってくれ。
 花柄はな、俺がこの世で嫌いなトップ5に入るんだよ。」
「他の人に仕事行っちゃうよ。」
「構わんね。
 そういうメルヘンない絵を作るのは勝手だが、
 俺の関係ないところでやってくれ!」
信介はそう言い事務所を出ていってしまった。

みちるは、不気味なメールに悩まされていた。
『僕は君を一目見て運命を信じるようになりました』
『会いに行きます。
 その日から二人の未来が始まる』
そんなメールが一日に何回も届くようになったのだ。
夏美に相談するみちる。
「夏美さんはないですか?こんな経験。」
「私は・・・あんまり覚えないかなー。」
「夏美さんってしっかりしてて、隙がなさそうに見えるからなー。」
「そういえば、痴漢とかにもあまりあったことがない。
 なんでだろう。」
「いいなー。その年までにあったことがなければ、
 もう安心ですねー。」
「・・・そうね。」
「夜道を歩いて帰るのかー。怖いなー。」

その頃信介は、いつもの店でチーズフォンデュに舌鼓。
だが、ふと目にしたコースターは花柄。
忌々しそうにそれをひっくり返す。
花柄の小皿も、ひっくり返す。
花柄のナプキンは、自分の視界に入らないところに置く。
店に、花柄のワンピースを来た女性たちがやって来た。
「・・・あの、お勘定をお願いします。」

みちるを送って帰る夏美。
そこへ丁度、信介が帰ってきた。
「あ。あの!
 実は、みちるちゃんがストーカーに合っているようなんです。」
「ストーカー?いろんなヤツがいるな。」
「少しは心配してあげて下さい。お隣なんですから。」
「そりゃ、困りましたね。」
「そうじゃなくて!
 そうだ!!桑野さんに夜道一緒に帰ってもらえばいいじゃない!」
嫌がるみちるだったが、「桑野さんでもいた方がマシでしょう。」
という夏美の言葉に納得する。

「評価されて光栄だな。」
「じゃ、お願いしますね。」と夏美。
「でも今仕事が大変なんだ。」
「送るくらい出来るでしょう?どうせお隣りなんだから。」
「それをやって何か僕に何かメリットでもあるんですか?」
「少しは人間らしくなる、チャンスですよ。」
「・・・・・おやすみなさい。」信介が部屋の中に入っていく。

「私、タクシーで帰るから大丈夫です。」とみちる。
「今の、OKだと思うけど?多分。」
「え?あれで?」

「で、何時にどこで待ち合わせする?
 決めておこう!」
信介が顔を出し、そう言った。

信介を一番理解していて、一番操縦出来るのは、やっぱり夏美ですね!(笑)

自分のデザインと花柄をどう合わせるか、胃を痛めながら悩む信介。
摩耶はクライアントと会い、なんとか、全面ではなく一部に花柄を
持ってくるということ説得してもらった。
「じゃあテーブルの下にでもつけるか。」信介がふざける。
「自分の意見を通すだけじゃなくて、
 注文に応じるのも建築家の仕事でしょう?
 こんなに妥協してくれているんだから・・・。」
「トライしてみるのもいいんじゃないですかね。」と英治。
「そう!
 それが出来れば、プロとしてワンランク上に行けるんじゃないかなー。」
「・・・しょうがない。
 一応案出してみるか。」信介が二人に言う。

散歩に行くといい、事務所を出ていく信介。
途中、あるショップを覗き、花柄視察。

聞き覚えのあるエンジン音にキョロキョロする信介。
音のするほうに走っていくと、金田の車が走り去る。
「金田!今日も元気だな。」

信介はみちると待ち合わせの喫茶店へ。
信介を待ちくたびれたみちると友人は、
何か飲みたそうな信介に気づかず、店を出ていく。

英治は、信介がみちるを見つめながら後ろ向きに歩く姿を見て驚く。
信介はみちるの周りに不審者がいないか、目を光らせ、
ただ黙々と歩いている。
「あの、送ってくれたのは感謝しますけど、
 気まずいから何か話してもらえません?」とみちる。
「送った上に、トークのサービスまでさせられるのか。」
「嫌ならいいです!」
「そのストーカーっていうのは何者なんだ?」
「わからないんです、メールが来るだけで。」
「大げさだな。」
「桑野さんは、女性にとってそういうのがどれだけ怖いか
 知らないんですよ。
 夜歩く時、こうやって、110番にかける用意をしたりして
 歩いているんですよ、みんな。」
「取り越し苦労って痩せないんだな。」

いつもの店でラーメンを食べる夏美は、信介がちゃんとみちるを送っていく
姿を見かけ・・・。

ケンの散歩にも付き合う信介。
「桑野さんって、犬とは仲良くなれるのに、
 人と仲良くなりたいとは思わないんですか?」
「俺と仲良くなりたいのか。」
「そんなこと言ってません!
 一般論で聞いているんです。」
「相手にもよる。」
「例えば?」
そこへ、酔っ払いの親父が絡んでくる。
信介は男をただじーっと見つめ・・・。
「・・・すみません。」男は気味悪がって、立ち去った。

思わず信介にしがみついていたみちるは、慌てて手を放す。

ふと、放置自転車に目を留める信介。
それに乗り、KENと遊びはじめる。

「さっきの質問の答え!
 どんな人となら仲良くなりたいか。」
みちるが再び聞く。
「モナリザ。」
「え?生きてる人で!!」
KENと楽しそうに遊ぶ信介を見つめるみちる。
「波長が合うのかなー。」

そこへ、あの警官がやって来る。

交番で事情を聞かれる二人。
自転車は、昨日の昼間盗まれたものだった。
「昨日の昼間なら事務所で仕事していました。
 部下も一緒です。
 これ、完璧なアリバイだ!」と信介。
「まあいいでしょう。
 一応ね、盗難届けが出ていたものだから。
 落ちてる自転車、勝手に乗らないようにねー。」
「そんなことよりこの人、ストーカーの被害に合っているんです。
 何とかしてやって下さい。」
「被害って?」
「誰だかわからない人から、変なメールがしょっちゅう来るんです。」とみちる。
「メールね。それだけですか?」
「それだけ!
 それだけのことで女性がどんなに怖い思いをしているか、
 あんた知ってんですか?
 夜道歩くのに、携帯に110番って打って、
 いつでも押せるように歩いたりしているんですよ!」
「まあ、何かあったら連絡下さい。」
「何かあってからじゃ遅いでしょう!
 まったく、権力ばっかり振りかざして、
 税金払っているんだ、何とかして下さいよ!」
信介の剣幕に驚くみちる。

「桑野さんって人がますますわからなくなりました。」
夏美に報告するみちる。
「仲間ね。」と夏美。
「一体何を考えているんだか。」
「心で思っていることと、表に出すことが、違ってる場合が多いのよね。」
「夏美さんは、そこまでわかっているんですね。」
「そこまではね。その先は、まだ。」
「いつかわかりたいみたいに聞こえますけど。」
「言葉のアヤ。」
「おまわりさんに、私の代わりにいろいろ言ってくれたんです。」
「そう!」
「なんか、ちょっと嬉しかった。」
「そう。」
「以上、ご報告でした。おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」

電話を切ったあと、コーヒーを飲みながら、
夏美は何だか考え込んでいるように見えましたね。
信介と距離を縮めていくみちるに、ヤキモチやいてる!?


みちるの元に、さらに不安を募らせる内容のメールが届く。

『あの男はなんだ。
 君には似合わない。』

「まずい。彼氏と誤解されたかな・・・。
 っていうか、私たちを見ていたってこと??」
慌ててカーテンを閉めるみちる。

金田のHPをチェックする信介。
「お!金田更新している!」信介は興味津々。

『ちょっと、ハワイに行ってきました』

花柄のアロハシャツでポーズを決める金田の写真。
信介は不機嫌そう。

「あの、桑野さん。
 昨日、みちるさんと二人で歩いていませんでした?」
英治がためらいがちに聞く。
「見てたのか?」
「どうしてまた。」
「一緒に歩いて、何が悪い?」
「いや、悪くはないっすけどね。」

そこへ摩耶がやって来た。
本当は見せたくない花柄のデザインを、渋々と見せる信介。

「これならいけますよ!」
摩耶も英治も嬉しそう。
「そんなの最低だよ。
 ちょっと気分転換に、外に出てくる。」
「これクライアントに見せてOK取るわよ。」と摩耶。
「俺がそういう仕事したっていうのは、秘密だぞ。
 俺のキャリアに、なかったことにする。」
信介はそう言い出かけていく。
「相当嫌だったんですね・・・。」と英治。

夏美は看護師たちから、夜道を歩くのは怖いという話を聞いている。
「私、こんな無防備で、何で今まで無事だったんだろう。」
そこへ、信介がやって来た。
「なんか、胃が、シクシクと痛んで。
 仕事でいろいろありまして。
 それも何とか片付けましたけどね。」
「そうですか。
 ・・・おまわりさんに、何とかしてやれって、
 掛け合ってあげたそうじゃないですか。」
「いちいち報告受けてんですか。」
「みちるちゃん、嬉しかったって言ってましたよ。」
「何でそういうこと僕に言うかな。」
「言ったっていいじゃないですか。
 誉めているんですよ。」
「おせっかいだな。」
「そういう性格なんです。」
「やっかいな性格だ。」
「あなた程じゃありません。」
「・・・」
また言い合いとなってしまう二人だった。

中川家では、母親と同居出来るよう増築しようという話が出ていた。
「お兄ちゃん、設計お願い出来る?」
「私はこの家に来るなんて、一言も言ってませんよ。」と母。
「お母さんが老人ホームに入るっていうの、
 はいそうですか、って、見てられる~!?」
「別に私の心配はいいから、家族の心配してなさい。」
「でも、お母さんを放っておいて、僕らの幸せもないですから。」と中川。
「お気持ちはありがたいですけどね。」
「お兄ちゃんがさっさと結婚でもしていればねー。」
「同じことばっかり言ってんじゃないよ。」
「同じことばっかり言わせてるんでしょー!」

その時、信介の携帯が鳴る。みちるからだ。

みちるは英治たちと飲んでいて、タクシーで帰ると言う。
「でもどうせ、犬の散歩もあるだろう?」
「ああー、そうですねー。じゃあ帰ったら電話します。」

恋人同士のような会話に、中川家も、みちるの友達や沙織も盛り上がる。

「そんなことより、メールの犯人が誰なのか、
 そっちの方が問題なんじゃない?」
英治に言われ、みちるはメールが届き始めた頃の記憶を辿りはじめる。

信介がいつものバーで飲んでいると、金田が別の女性を連れてやってきた。
元カレがしつこい、と言う彼女に、俺が守ってやる、と金田。
「愛する女を守るのが、男の役目。いや、男の喜びだから。」
金田の話に、店を出ようとする信介。
「嬉しい!
 でもね、元カレボクサーだから気をつけてね。」
話の展開に、信介は楽しくなったのか、お代わりを頼むのだった。

いつものコンビニ。
「スプーンいりませんし、ポイントカードもいりませんよね。」
いつもの店員にそう言われ、信介は少し残念そう!?

信介がゴミを出しに行こうとすると、そこへ夏美がやって来た。
「丁度良かった!来てください!」
夏美は信介の手を引き、みちるの家へ。

みちるは4日前、お化け屋敷で携帯電話を落とし、ミイラ男に扮装した若者に
拾ってもらったことを思い出す。
「ほんの5分か10分だけど、
 他の人の手に携帯が渡ったっのって、あの時だけなんですよね。」
「なるほど。
 まあ良かったじゃないか。犯人がわかって。」信介が帰ろうとする。
「わかっただけじゃダメでしょう。
 その人に止める様に言ってください。」と夏美。
「俺が?」
「こういうことは男性の方にやってもらった方が。」
「英治は?」
「最初、英治君がやろうって言ってくれたんですけど、
 沙織ちゃんが止めたんです。
 もし相手が逆切れして刺されたらどうするんだって。」
「俺は刺されてもいいっていうのか。」
「桑野さんが行かないんなら・・・私が一人で行きます。
 明日、外来ないんで・・・。」
「また、そう言えば、俺がOkすると思っているんでしょ。」
信介に見えないように微笑む夏美。

翌日、信介は夏美と一緒にお化け屋敷まで話をつけに行くことに。
「まったく、いっつも変なことに巻き込まれる。
 だから人間関係てやつは!」
文句を言いながら、お化け屋敷に向う信介、そして夏美。

「ほんとは私・・・こういうのダメなんです。
 桑野さん、こういうのへ行きですか?」
「別に。」
大きな物音に驚く夏美。
「ただの音ですよ。」
信介は少しも動じず進んでいく。

二人の目の前に立ちふさがる幽霊。
「シャーーーッ!」
幽霊に脅かされ、夏美は声も出すことが出来ない!
信介は、その幽霊を真正面からじっと見つめ返す。
「・・・・・失礼しました。」
幽霊が退散する。

「行きましたよ。行きましょう。
 今のは雪女ですね。
 北国には雪女の伝説がいろいろあります。
 地方によっては、雪の成分とか、吹雪で死んだ女の霊とか・・・」
うんちくを披露する信介。
そんな中ミイラ男に脅かされ、夏美が悲鳴を上げる。
夏美の驚き方にびっくりする信介。
「あの、ちょっといいですか?」
信介がミイラに声をかける。

お化け屋敷の外で話をする三人。
「だから、知りませんよ、そんなこと。」
「彼女の携帯を見たのはあなたしかいない!」信介に隠れながら夏美が言う。
「証拠でもあるんですか?」
そこへ、従業員の女性がやって来た。
二人は、信介と夏美を見ながらひそひそ話。
信介が男に、一昨日の夜何をしていたか聞く。
「一昨日なら、ここで働いてたけど。な?」
「うん。私も一緒にいましたけど。」

みちるに報告する信介と夏美。
「犯人は一昨日の夜、俺とこの子が歩いているのを近くで見ていた。
 けど、あの男はあそこで働いていた。
 証人もいる。完璧なアリバイだ。」
「やっぱり人違いなのかな・・・。」
「余計な手間取らせて、すみませんでした。」
「ううん。でも、あの人が犯人じゃないなら、
 本当の犯人が他にいるってことでしょう?」
「俺の感ではね、あの警官が怪しい!」
「え?でもあのおまわりさんがどうして私のメールアドレスわかるんですか?」
「それはね、何か、意外なカラクリがあるに違いない。」
「適当なこと言ってないで真面目に考えてあげて下さい。
 ちゃんとボディーガードやっているかと思えば
 茶化すようなこと言うし。
 一貫性がないっていうか。」
「僕は一貫して、しょうがなくあなたに付き合っているんですよ。
 今日だって。」

(ここでビデオが切れてしまいました。
 巻き戻しの間の部分が抜けています)

表に出すなと言っておいた信介の花柄のデザインが、
ネット上公開されてしまう。
信介に疑われた英治は、事務所を飛び出していく。

(この辺から録画復活!)

いつものコンビニ。
いつもの女性ではなく、別の店員が応対する。
「スプーンはお付けしますか?」
「・・・」
「スプーンお付けしますか?」
「つけません。」
「ポイントカードはお持ちですか?」
「・・・」信介の大きなため息。

その後、いつものビデオ屋に寄ってみたが、臨時休業だった。

橋から川を見つめていると、信介の携帯が鳴る。
「英治君が怪我したらしいの。」
摩耶からだ。

「どうした!」診察室に駆け込む信介。
「すいません。」
「ネットに流した犯人、内装業者の若い社員だったのよ。」と摩耶。
「その人殴ろうとして、逆にやられちゃったみたいで。」と沙織。
「俺、ケンカ弱いの忘れていました。」
「何やってんだ、バカ!!」
「あの、桑野さんと二人にしてもらっていいですか?」
英治に言われ、摩耶と沙織が診察室を出ていく。

「すいませんでした。
 やっぱり俺のミスでした。
 不用意にコピー取らせたせいで。」
「まあいいや。
 だからってお前、殴りに行くやつがあるかよ。」
「だって・・・。
 わかるから、俺。」
「え?」
「自分のポリシー曲げて花柄入れることが、
 桑野さんにとってどれほど辛かったか、わかるから。」
「・・・」
「なのに俺のミスであんなことに・・・。
 俺、桑野さんの部下です。
 桑野さんの味方です。
 だから・・俺のこといなくていいなんて思わないで下さい。」
「・・・バカ。
 ちょっと・・トイレ。」
そう言い、診察室を出ていく信介。
信介の気持ちがわかる英治は、そっと微笑む。

信介は、誰もいない屋上で涙を流すのだった。

摩耶に声をかける夏美。
「英治君の怪我、たいしたことがなくて良かったですね。」
「ええ。
 あの子に聞いたんですけど、桑野に、みちるちゃんのボディガードを
 頼んだんですって?」
「ええ。」
「不思議な人ですね、夏美さんって。」
「え?」
「この間は、私と桑野をくっつけようとするし。」
「不思議ですか?」
「気持ちとは逆のことをしているように、
 私には見えるから。」
「・・・」
夏美が何かを言おうとしたとき、看護師が、みちるから電話が入っていると
知らせにくる。

「いるんです!
 ミイラ男!!」
みちるの後ろの席で、スパゲッティーをすするミイラ男がいた。

屋上で鼻をかむ信介は、夏美が急いでどこかへと向う姿に気づく。

夏美がみちるの待つ喫茶店に駆けつける。
「さっききたメール。」夏美に見せるみちる。

『今夜、楽しみ』

「何する気だろう・・・。」
「警察呼びます?」とみちる。
「でもまだ何もしてないし・・・。」
「じゃあどうしたら・・・。」
「私が話す!」
夏美が立ち上がろうとしたとき、信介がやって来た。
信介は二人の表情で、ミイラ男がいることに気づいた。
そして、一人その男の前に歩み寄る。

「ああ・・・。」
「結局・・・あんたか。
 一緒にいたって、嘘ついてもらったの?」と信介。
「なんのことかなーー。」
信介が男に顔を寄せる。
「あの子に、近づかないでもらえますか?」
男が顔をそらすと、信介はまた顔を寄せていく。
「あの子は、俺のお隣さんで、
 これまでにも、いろいろ世話になっているもんですから。
 怖い思い、させたくないんですよ。」
「・・・」
「二度と、あの子に近づくな!
 メールも、出すな!」
「・・・」
男が、手を胸ポケットに入れる。
信介や夏美、みちるに緊張が走る。
だが、男が取り出したのはハンカチ。
汗を拭うと、
「僕はただ、彼女と、」
「もう1度言う。
 あの子に、近づくな!」
「・・・すいません。」
男はそう言い、逃げるように店を出ていった。

「ま、多分、これでもう。」
「はい。」とみちる。
「英治を送っていかなきゃいけないんで。」
「はい。」と夏美。
信介が店から出ていくのを、微笑を浮かべて見送る夏美。

「あの・・・
 私、ちょっと困ったことになったかも。」みちるが言う。
「え?」
「なんか、すごく困ったことになった。」
「今度は何なの?」
「私・・・桑野さんのこと、好きになっちゃった、かも・・・。」
「え!!」
「どうしましょう!」
「どうしましょうって・・・。」
「まさか、よりによって、桑野さんに・・・。」
みちるを見つめる夏美・・・。

そんなことを知らずに、指揮しながらクラッシックの世界に浸る信介。
その時インターフォンが鳴る。
「誰だ、こんな時間に。」

訪ねてきたのは・・・。



英治の言葉に思わず泣いてしまう信介。
人とのがりって、まんざら悪いものじゃないな、
そんな風に本当は感じているのかもしれないですね。
人間らしいなーと思わせてくれるシーンでした。

信介と夏美は、似たもの同志。
夏美は、だから信介の操縦法がわかっちゃうんですね。

信介は、最初、みちるが気味悪がるメールをたいしたことないって
思っていたのに、みちるに女の子がどれだけ不安に感じるかって
聞かされると、その時はふーんっていう態度でも、
次のシーンでは女の子の立場になって、おまわりさんやストーカー男に
真剣に意見をぶつけていきます。
みちるの言葉を受け止めて理解してくれたっていうことなんでしょうか。
不器用ながらも、人の言ったことを彼なりにちゃんと受け止めてくれていたって
ことなのかな。

みちるの気持ちが動いてしまったのは、夏美にとっても誤算だったはず。
お互い、ちゃんと向き合えば、最高のパートナーになれると
思うんだけどな~。

次週、最終回!

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